発注時に金額を把握できるのが一番のメリット。季節の野菜のラインナップはメニュー考案に役立てています。

フランス料理を主軸に、全国各地にレストランやカフェ事業を展開する株式会社ひらまつ。銀座3丁目に構えるフレンチレストラン「アルジェント」は魚ポチをお使いいただいています。今回はシェフを務める鈴木様にお話をうかがいました。

まずはアルジェント様のご紹介をお願いします。
アルジェントのコンセプトは「光と影のコントラスト」です。銀座という特別な場所と時間にふさわしいラグジュアリーな空間と、ここでしか味わえない一皿をご提供しています。

フランス料理の伝統や古典の枠にとらわれず、少しイノベーティブに、日本人のお客様の口に合うメニューを展開しています。なるべく国内の食材を使いたいので、魚ポチの産地仕入れの魚も積極的に使わせてもらっています。


写真提供:アルジェント

フランス料理では魚をどのようにお使いいただくのでしょうか。
基本的にフランス料理のコースでは、ランチやショートコースでない限り、魚が入っています。主に前菜4皿、お魚、お肉という構成が主流です。僕は前菜も魚介系にすることが多いですね。エビやイカをよく使っています。

和食の場合は刺身が基本なので、新鮮な魚をそのまま調理することが多いと思いますが、フレンチは火を通すものが多いので、うちでは新鮮な状態で仕入れて、少し熟成させて使います。焼き物は鮮度が良いと身がいかってしまって旨味が出ないので、寝かせて旨味を高めてから調理するんです。


写真提供:アルジェント

魚ポチをご利用いただいて、仕入れの面で解決できた課題はありますか。
魚ポチを利用するうえで一番のメリットは、発注時に値段がわかることです。たとえば普通の魚屋さんで「○kgくらいの天然マダイください」と注文すると、昨日は2,000円だったものが今日は4,000円になっていたとしても持ってきてしまうんです。相場によって価格が上下するのは仕方がないことですが、持ってこられてから「その値段ではいらないです」と言うわけにもいかないので…。

以前は夜FAXで注文を入れて朝自分で築地に取りに行くという仕入れ方法でした。その場で仕入れ量の調整もできますし、自分の目で見て買うのが一番いいのですが、最近は人手不足もあって朝市場に通うのが体力的につらいので、その点でも助かっていますね。

あと、魚ポチでは値がつきにくい低利用魚も掲載されるじゃないですか。それをまかない用に買って、若手の勉強や練習に使っています。魚は肉に比べてコストが高く仕込みの手間もかかるため、まかないでなんて普通はなかなか使えないので、スタッフもすごく喜びますね。今日は1尾60円のカナガシラを買いましたよ。尾頭つきのまま、背骨のところだけベロンと切れ目を入れて、丸揚げにしてあんかけをかけて食べます。




最近はハーブを中心に珍しい野菜も使っていただいています。魚ポチの野菜はいかがでしょうか?
あれ最高ですね!野菜が頼めるようになったのはかなり嬉しいです。ハーブでいうと、卵白と牛乳だけで作る朧豆腐みたいなものを魚の付け合わせにしていて、そこに香り立つフェンネルの葉を添えたりして使っていますね。ほかにも珍しい野菜が多くあるので、ラインナップを見ているとメニュー考案につながります。柿が出たんだ、栗が出たんだと、季節感もわかるのですごくいいなあと思います。

魚ポチの機能面でメリットや課題に感じることはありますか。
メリットだらけですが(笑)たとえばコースメニューにある魚以外の魚種を希望されるお客様には、別の魚料理を提供しています。そのような急な変更にも、魚ポチなら「小さめノドグロ1尾だけ」というように小ロットで注文できます。お客様に対してより良いサービス価値提供へつながります。

課題面は魚体サイズに幅がある場合があることですが、改善要望を出し続けていたら「大きめ」「小さめ」とリクエストできるようになりました。(※必ずしもご要望に沿えるわけではありません)

魚ポチのこれからに期待したいことがあれば聞かせてください。
以前は配送業者が外部委託だったので、コミュニケーションが一方通行であまり情報が得られなかったのですが、今はちゃんと魚の知識のある自社便のドライバーが配送してくれていて、どういう魚がほしいのか聞いてくれるのでありがたいです。今後の提案にも期待しています!


写真提供:アルジェント







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