オマール海老5トンを年契約。フレンチ技法を用いたオマールベースのスープ「海老丸らーめん」を命懸けで作っています

海老丸らーめんマサさん
フレンチ業界からラーメン業界へ参入したきっかけを教えてください
はじめはラーメンへのこだわりがあったわけではなかったんです。いまもオーナーシェフとして西麻布のフレンチ店をみていますが、将来的に現場で働かなくても商売ができるようにと軽い気持ちでラーメン屋を立ち上げました。ラーメンづくりは全くノウハウのない状態でしたが、フレンチの技法を用いたオマール海老ベースのスープを武器にすれば、独自ポジションを築けるだろうと負ける気はなかったですね。

実際立ち上げてみていかがでしたでしょうか
ところが、オープン当初はたくさんの人が来店しましたが、しばらくすると閑古鳥状態に。この料理をラーメンだと受け入れてもらえない厳しい現実に直面しショックでした。このままだとマズい、店がつぶれる…。迫りくる危機に陥りながらも、崖っぷちに立ったら踏んばるしかないですよ。本気でやるぞと決死し、四六時中ラーメンを研究。ラーメンとしての基本の料理方法を学び、「かえし」と呼ばれる味の軸となるタレや出汁、麺など全体を見直し試行錯誤しました。これはイケると思った試作品ができたら、知人を集めて試食会を実施。匿名アンケートをとり、ダメな意見は真摯に受け止め、改良を重ねる。そんな毎日でした。

海老丸らーめん

海老丸内観

いまや行列のできるラーメン店として、すごい人気を集めています
おいしかったよ!と好評の声をいただくようになり、やっと手応えを感じるようになりました。ラーメンの写真をSNSにアップするお客さんも増え、ネットでの口コミ評価も上々に。さらにアジア圏での海外メディアに取り上げられたことがきっかけで、外国人観光客の来店が爆増し、開店前には行列ができるほど知られるようになりました。

人気メニューは?
看板商品は「元祖海老丸らーめん(850円)」です。この元祖にオマール海老丸ごと一尾をトッピングした、大迫力のラーメンは2500円という価格設定にもかかわらず、爆発的に売れますね。一日100杯出るときも。また旬の食材をつかった限定ラーメンを二週間ごとに開発し、常連さんを飽きさせないようなメニューづくりも工夫しています。ほら、壁に過去の期間限定ラーメンのイラストを描いてるんですよ。

海老丸壁面

海老丸らーめん

魚ポチを知ったきっかけを教えてください
オマールヘッドの価格品質が一番の仕入れ先を探していて、最終的に魚ポチへたどり着きました。シェフ時代に別の卸業者から仕入れていたときはk1,000円位だったのですが、ものすごい量を使うのが分かっていたから、この仕入れ価格だと厳しいなと。そこで魚ポチと相談し、オマールヘッド5トンを年間契約をして仕入れコストを調整。一杯850円の元祖海老丸ラーメン提供にいたりました。身を削る思いでしたが、この価格じゃないとラーメン屋で勝負できないと考えていました。

魚ポチを実際使ってみていかがでしょうか
フーディソンっていう社名をはじめ聞いたとき、近未来的な魚屋チームって感じがしましたね。僕の知ってる魚屋にはない、システマチックさを感じたというか。実際使ってみると、発注しやすく使いやすい。便利ですよね。もともとオマール海老だけの仕入れ目的でしたが、魚ポチには産地の面白そうな食材もいっぱいあることを知り、港とのネットワークもたくさんあることに驚きました。先日は生ヤリイカやイカスミを仕入れてみて、生ヤリイカとイカスミソースの限定まぜそばを提供し、めちゃくちゃ大好評でしたよ。旬の期間限定メニューづくりの素材にも、魚ポチを活用しています。

オリーブオイルと生ヤリイカ

オリーブオイルと生ヤリイカ

オリーブオイルと生ヤリイカ

さいごに、今後海老丸さんの目指す道を教えてください
海老丸の価値をもっと高めていきたいですね。ラーメンを食べ歩きをしたときに気がついたのですが、ぶっきらぼうというか、コミュニケーションを生み出さないラーメン屋さんが多いんですよね。僕は「食事は楽しむもの」だと思っているので、海老丸はラーメン屋だけど、お酒はゆっくり飲んでいいし、どうぞ存分に楽しんでってくださいという空気感をまとった店づくりをしていきたい。海老丸にくるお客さんは海老丸のことをけっこう勉強しています。料理人が志高くいれば、こういった志の高いお客さんが集まるんだと思うんです。もっと海老丸の価値があがるよう追及していきたいですね。魚ポチも共によろしく!

海老丸メニュー

海老丸リゾット2





海老丸外観

海老丸らーめん
インタビュー一覧へ戻る